”冴えない男”を歌う3ピースバンド『oscilloscope.』独占インタビュー!
abemaTVへの出演やコンテストでの優勝を果たし、現在大躍進中のノンフィクションポップロックスリーピースバンド”oscilloscope.”。バンド結成までの経緯やメンバーそれぞれがoscilloscope.に寄せた思いなど、バンドにとって初めての長文インタビューでその声を聞かせていただきました。(oscilloscope.公式ウェブサイト)
メンバー(写真左から):柚子(Dr&Cho )、サトウリョウタ(Gt&Vo)、どこかのだれか(Ba&Cho)
記名記事
3人に共通して「キャリアが無い、他のバンドみたいに活発にもまだ動けていない」という認識があるなという印象が私にはあった。しかし、それが決してネガティには聞こえず「このバンドでやりたいことをやればいい」という思いに聞こえた。実際にそれがoscilloscope.のキャラクターとして、ポップロックの1つの形としてオーディエンスに伝わり、TV出演やコンテスト優勝という成果に繋がっていることが彼らの才能だと思う。
サトウリョウタが作った曲には「こういう姿勢でやりたい」という個性がある。まだ結成から年月の浅いバンドにも関わらず、リズム隊の2人が、その個性まで受け取り、実際にライブでシルエットを合わせられている。お互いにいいメンバーに出会えたのだろう。彼らにはまだまだやりたいことがあると思う、それは時間や費用やテクニックが必要なものかもしれないが、今後それを手に入れた時にどんなエンターテイメントを見せてくれるか、とても楽しみである。
(ライター:小島イチカ)
最初俺ら3人で会った時コタツであったんだよね
ー はじめに「oscilloscope.」としてabemaTV「Abemaスター発掘」に出演するまでの経緯をお話いただけますか?
サトウリョウタ(以下「サトウ」): 昔僕は男3人のバンドを組んでいたのですが、abemaTV出演の声がかかった時にはそのメンバー2人は僕から離れてしまっていて。
一同: (笑)
サトウ: ネットでメンバー募集をしていてその段階で決まっていたのはベースのどこだれちゃんだけで、でもせっかくメディア出演の機会なので募集して、入ってきてくれたのが柚子ちゃんでした。
ー abemaTVへの出演に向けてバンドメンバーを集めたって感じ?
サトウ: そうですね、このメンバーで集まって3ヶ月であのabemaのライブ出演で、そのライブがこの3人での初ライブ(笑)
link: 『abemaTV「Abemaスター発掘」oscilloscope.』
柚子: 最初に会った時に「インターネットの番組出るの決まってるから」って(サトウから)言われて。
どこかのだれか(以下「どこだれ」): 「やめないでね」のカマかけたんだよね。
サトウ: 昔彼女に振られて傷心しているところに職場に皿洗いのアルバイトで来てた学生の子がバンドに誘ってくれてそれでバンドを始めました。最初はかっこいい路線でいきたくて(笑) だけどなんかこれじゃない感があって、初めてライブしたライブハウスの店長さんに「もっと素直に自分のことを曲にした方がいいよ」って言われて、今の路線で行こうって思いました。
サトウ: そのバンドメンバーが脱退した後もやっぱりバンドがやりたくて、弾き語りとかはしたくなかったんです。メンバー募集して、そこで3,4人オーディションして決まったのがどこだれちゃんです。
どこだれ: オーディションじゃないじゃん(笑)
サトウ: オーディションっていうか面接だね、公募で色んな人が反応してくれたんですけど、その中で1人どこだれちゃんだけはベースが弾けないのに入ってきたってところに惹かれたんです。
ー どこだれちゃんはなんでそこに応募したの?
どこだれ: 最初友達とバンドやろって話してたんですけどそれがダメになっちゃって、ベース買ったはいいけど弾くところがなくて、「あ、せっかくだからバンドやってみよ」って思ったんです。バンドメンバー募集掲示板で経験者優遇とか性別とか年齢とか、そういう検索条件をペケペケしてったら2件しか残らなくてその一つがこれでした。(笑) 音源有りで検索してて、サトウさんは顔写真も載ってて、「この人、悪い人じゃなさそうだなって」思って、とりあえず連絡してみたらこんな感じの人で。去年の6月だっけ?初めて会ったの?
サトウ: 金髪でピアスがたくさん空いてて、それでベースが弾けないのにネットで応募してくるっていう勇気を「俺もう人生生きててこんな人にはもう出会わないだろう」と思って採用したんですよ。テクニック寄りよりかは面白い人がいいなと。(笑)
ー 柚子ちゃんの加入経緯は?
どこだれ: サトウと2人で(ドラムなしで)やってて、やっぱドラム欲しいねってなって。夏くらいにネットで興味を持ってきてくれら男の子がいて月一くらいで集まって12月に初ライブしました。
サトウ: そうですね、oscilloscope.として初ライブ。
どこだれ: したんですけど、年末にその子と連絡が取れなくなり。年明けに(連絡)取れたんですけど、結局バンドをやめるってなって、からの!そこから2,3週間で必死にメンバー探し!
サトウ: abemaも決まってるし、わーってなって(笑)
ー 柚子ちゃんから連絡したんですか?
柚子: 元々ベースの気が合う人がいて半年くらいメンバー募集してたんですけど、ギターの人とか呼んで合わせてたんですけど「なんか違うな」ってなって、全然決まらなくて。このままじゃ決まらないから、でも音楽はやりたくて自分から探そうと思って。バンド加入を探してoscilloscope.のやつを見つけて。動画を見て「あ、これだ」ってなって加入しました。
ー どの辺が「これだ」ってなったんですかね?
柚子: “ボクはペンギン”って曲の動画を載せてたんですけど、それ聞いてもうすごいビビって来て。
一同: おー!!
サトウ: 嬉しいねえ。(泣)
柚子: 普通は一回目顔合わせした後に、ちょっと合わせて、ってなると思うんですけど。合わせてもないのに初めて話した段階で「入る?」って、abemaの話もされて。
サトウ: なんか最初、俺ら3人で会った時コタツであったんだよね。
どこだれ: 新宿の高架下に最近できたカフェがあって、そこが冬場野外にコタツだしてて。
柚子: 行ったら2人コタツ入ってて、「こっちこっちって」、第一印象としてはリョウタさんはそのまんまなんですよ。でもどこだれさんめっちゃ怖くて。
どこだれ: えーっ全然怖くないのに!
柚子: 髪色っすね髪色
サトウ: 俺も怖かった(笑)
ー そこで「入って」ってすぐ言われたんですか?
どこだれ: 「よろしく」って言ったら「はい」って感じで。
サトウ: はいって言わせるような状況に、こっちはもうテレビ出るのに必死だったよね!
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ベースの人がすごい冴えない顔なのにベース弾いてて、ベースって誰でも弾けるんじゃないかと思って!(笑)
ー みなさんの音楽のルーツは?
柚子: ドラム始めたきっかけがトーマスラングっていう、ソロドラマーで、動画でたまたま見てこの人かっこいいなって。今やってるバンドと全然ジャンル違うんですけど。
サトウ: 僕は元カノがアニメのオタクで、”けいおん”ってアニメが好きで高校生の頃コピーバンドを組みました。だからルーツは”けいおん”です。
どこだれ: ギターは中学生の時のだよね
サトウ: そうだね。中学の夏休みの工作でウクレレを作ったんです。最初ウクレレ練習して、それが子供用ギターになって、普通のアコースティックギターになって。特にギターが好きになったきっかけは中学3年生の時に臨時教師として海外からきた日本人の先生がずっとギター持ってきててよく触らせてくれて。リョウタはギター弾けるんじゃないって言われたのが嬉しくて。
どこだれ: 私は最初、中学くらいにやりたい欲はあったんですけど、高校でクラシックギターを弾く授業があって。「おーこれギターじゃーん」ってなってジャラーンって弾いたら弾けなくて、やっぱ難しいなって。それで時が流れて会社に入って友人の家に行ったらオリジナル曲で出迎えられたんです。アコギの弾き語りで。それでやっぱりギターやりたいなと思い立って。年明けに冬のボーナスでポチって家に届いて、それで「さすがに大人になったし弾けるだろ」と思って弾いたらまあ弾けなくて!2日ぐらいでポイッてやめて。(笑)んで友達の家で年末の音楽番組見た時に○ANA-BOON出てて、○ANA-BOONってみんな冴えない顔してるじゃないですか!なんかベースの人がすごい冴えない顔なのにベース弾いてて、ベースって誰でも弾けるんじゃないかと思って!(笑) でもやってみたらベースもとんでもなく難しいです。でも楽しいです。○ANA-BOONさんごめんなさい(笑)ファンです!
ー ギター挫折からのですね、みなさんルーツになったバンドは挙がらなかったですね、好きなバンドとか
サトウ: 基本的に僕、なんでも好きなんですよね。
どこだれ: 勧めあったりするよね、これいいとか。私いままではベースの音なんか聞かなくて、でもベースやるようになってからは、今はもう曲聞くよりベースの音聞いてる感じで。
おんなじものにはしたくない、ショーとして見せたいなって気持ちがあって
ー abemaに出た感想をお聞きしたいです
柚子: 人生であんな緊張したことない。
サトウ: めっちゃ緊張した、ライブより緊張したわ。スタッフに笑われるし・・・。
一同: (笑)
どこだれ: 周りのバンドがいい感じのバンドで、ここにいていいのかなって思った。
サトウ: 3ヶ月の僕らが・・・。いやあの、当日の朝まで練習してたんですよ、「いいヤツどまり」って曲で、どこだれちゃんのセリフの前にギターフレーズやるんですけど、指が震えてうまくいかなかった、緊張に弱すぎて。
柚子: 直前の練習一回もうまくいかなかったんですよ、本番はまあ、まあなんとかなったんですけど。
どこだれ: なんかもう繋がりというか、一区切り空いて、始まる感じ(笑)
サトウ: 震えちゃって、やべーやべーって(笑) 逆にあれが味があるみたいな。
どこだれ: まあそういうことにしとこう。
サトウ: そういうことにしとこう、クソポジティブ(笑)
ー あのブレイクはアレンジじゃなかったんですね!(笑) 出演後の反響は?
サトウ: 山形のスターになりました。
どこだれ: 友達に見たよって言われました、画面のキャプチャーが送られ来て「やめてやめて!」って。
サトウ: 対バンしたバンドの人たちにも、久しぶりに会うと「見たよ」って言われる。
どこだれ: でもそれ出たからライブにお誘いがあったとかはないです。
サトウ: そうなんだよね、あんなに日本で売れるって言われたのにねえ(笑)
ー 大久保でのコンテストはどうでしたか?
どこだれ: まさか(決勝に)行くとは思わなかった。
柚子: 発表の瞬間違う報告見てましたもん。
どこだれ: 誰だろうねえって、(発表が出て)「えええっ」って。
ー 予選の時そんなに手応えなかったんですか?
柚子: 楽しかったしいいかーって。
どこだれ: ミスもなかったしいいかって思ってたら結果もついて来てラッキーって、私たちはそんな感じだったけど。
サトウ: 俺は金がないから。
一同: (笑)
サトウ: 一人ドキドキしてた。どう喜んでいいかわからなくなっちゃったもん。
どこだれ: 「やったね」って(サトウに)言っても「あ、おおおう・・・」みたいな。
サトウ: だって二人が僕にやったねとか声をかけてくれることなんてないじゃんあんま。
ー 決勝は、サトウくんが”情熱大陸”をBGMで出て来ましたよね
サトウ: 予選の時はお笑いのM-1の曲で「はいど〜も〜」って出て来て、「インディーズバンド界の星野源です」って。
どこだれ: それを使っていこうってなってたんですけど、決勝の時に彼が楽器屋に預けてたギターケースにCDが入っちゃってて。無いじゃんってなって、当日TSUTAYAで”情熱大陸”を。
サトウ: “情熱大陸”で無理やり頭の中でMCを練って「これでいくしかない」と思って。
柚子: リハの時スタッフさんめっちゃ笑ってましたよね。
どこだれ: ライブの本番になって「なんか喋ってる」ってなって分かるので。
どこだれ&柚子: 知らなくて笑っちゃうよね。
サトウ: 俺MCとかでピンチになって2人に助け求めても、チューニングとかしてて「話聞いてくれてないじゃん!」って。
ー 実話を元にした曲だってのは毎回MCで言うんですか?
サトウ: 前に初めて1人で路上ライブをしたんですよ、池袋で。その時知らないアーティスト2人が来てくれて「場所がないんで一緒にやりませんか」って言われて、心強いなって思って。夕方5時くらいから12時くらいまでずっと池袋を転々として、警察官に5回くらい注意されて(笑)路上でやってると仕事帰りのOLさんとかが「僕の話実話です」って言ったら大爆笑してくれて。
ー ライブは楽しませてやろうみたいな気持ちが?
サトウ: 前のバンドの時から、(毎回のライブを)おんなじものにはしたくないなってのがあって、ライブに来てくれてる人だけが聞けるMCとか、ショーとして見せたいなきゃいけないなって気持ちがあって。
どこだれ: へー、それすごい思い入れだね(笑)
サトウ: そりゃそうだよも〜、僕は高校時代演劇部だったので、おんなじ曲でもMCや演出ライブのたびに変えていけたらなと。
柚子: 自分がドラム叩いて、自分がまず楽しくて、この2人も楽しんでくれて、お客さんも楽しんでくれたらいいなとか。
どこだれ: 私は自分が未だにライブをするっていう感覚に慣れなくて、自分の出した音でみんなが楽しんでくれてるっていうライブの雰囲気がすごいなっていつも思いながら演奏してます。上京する前はまさか自分がライブするとか考えてなかったので、不思議な感覚だと思いながらいつもライブしてて。でもやっぱりそのライブ中にお客さんを見て、メンバーを見て、楽しそうにしてるとやっぱりジーンとしてきますね・・・だからなもっとこう、メンバーにも、見に来てくれるお客さんにもいい形で恩返しをしていきたいなと・・・今かっこいいことだよね、いいこと言ったよね今(笑)
サトウ: いいこと言ったよ!
ー これは使いましょう(笑)
良かったよって言われた時に一番慰めになる、自分の精神安定剤です
ー 次に、oscilloscope.の曲作りについてお聞かせいただけますか?
サトウ: 僕は実話でしか曲を作れないので、基本的には女の子に振られたりとかそういうものですよね。で、僕の作り方としてはお風呂入ってたり、トイレ行ったりとかふとした時にメロディとサビが一緒に出てくるので。それを弾き語りみたいな感じで録って、あとは2人に好きなように叩いていいよ、弾いていいよ、ってアレンジしてもらう感じです。今はもう失恋ネタも尽きて来て、職場の女の子も僕の勘違いを恐れて飲みとかの付き合いもなくなりました。最近は出っ歯とか自虐ネタに走ってます。
ー “DEPPA”いいですよね、コールアンドレスポンスもあるし!
どこだれ: 結構反応いいです、コールアンドレスポンス練習しなきゃもっと(笑)
サトウ: やっぱ僕が歌ってるのって、かっこいいとか思われたい以上に、「ああ、こんな歌歌ってサトウくん大変だったね」ってお客さんに共感されたいんですよ。(共感してもらって)すごく良かったですよって言われた時に一番慰めになるじゃないですか、実話なんで。ああ、おれにはお客さんがいるって思って精神を保つみたいな。
ー 曲はどうやって2人に伝えるんですか?
どこだれ: (サトウから)弾き語りしてる動画が送られてくる、いつもアングルがお腹らへんを映してる。
柚子: ベッドの上でパジャマで(笑) だからまず動画が送られて来たら曲の感想より先に着ている服の感想から返します、「あったかそうなズボンですね」って。
サトウ: 俺言いたいのそこじゃない(笑) 俺も笑っちゃったもん、「これどうかな」って送ってんのに「あったかそうなズボンですね」って!そこ?みたいな!
ー それで2人に送るんですね。
どこだれ: んでまあ、コードを教えてもらったりして、次のスタジオまでに各々フレーズとか色々考えて、スタジオ入ったら3人で合わせてそっからまた形づくっていくって感じです。
ー 歌詞入りの動画が送られてくるんですか?
サトウ: 最初は女の子のセリフを言いたがらなかったんですけど。
どこだれ: 恥ずかしいですもん(笑)
サトウ: 少しずつ僕に染まって言ってくれるようになりました。
どこだれ: ボツになったやつあるよね、歌詞もメロディもう○こみたいな。
サトウ: 実話だから傷つくの二倍なのに。
柚子: あの時は一致しましたもんね。
サトウ: 俺もこれだって感じはなかったので、素直に折れました、すいませんでしたって。
無理やりやらされてる感を無くさないでほしい
ー レコーディングはどうですか、もう1ヶ月くらいはやってると思うのですが。
どこだれ: 楽器はだいたい撮り終えたのであとは歌だけですね、佳境に入ってます。
ー 曲選びってのはどうやって決めるんですか?
どこだれ: oscilloscope.としての曲がメインで、一曲足したのは彼が前のバンドから歌っていた曲です。これなら入れてもいいよみたいな。
柚子: 曲順とかも、3人ですぐ決まって。
どこだれ: 曲ごとにストーリーがあるので配置しやすい、セトリとかも決めやすいんですよね、時系列みたいな。
サトウ: 一番最後にやっぱ原点にあった元カノの歌を歌って終わるみたいな、どんどん過去に戻っていく。(笑)
ー レコーディングはみなさん初めてだったんですよね。
どこだれ&柚子: 勉強になったよね。
サトウ: 僕らいつも空気感でやっているので、楽譜とかもないので、ここのテンポどのくらいだっけ?とか決めなきゃいけないのが大変でした。
柚子: あと寂しいですよね、ドラムなんか完全に別の場所でやるんで。
サトウ: ギターは左右で二本必要なので、調整して考えたところはありますけど基本的にそこまで変えたってのは無いです。
ー セリフとかは弾き語りの段階で決まってるんですか?
どこだれ: 指定が来ます、ここは声を入れて欲しいみたいな。なんか音源きた時から声が高めにくるんですよね、そこ絶対私が歌う場所だ!って。
ー (笑) 演技指導とかもするんですか?
サトウ: なるべく演技をしないでほしいんですよね、今のこの素の状態が、いい感じなので。これが逆に演技がうまくなっちゃったら違うんですよね。僕の曲の。この素晴らしく素っ気なくて無理やり言わされてる感が最高なんです。
どこだれ: ライブの時はあー死にたいって思う、見ないでって思う、恥ずかしい。
サトウ: (柚子も)セリフがあるやもしれん、3人で歌おう(笑) 色々考えることあるんですよ、曲の途中で楽器のパート変えたりとか、それができたら面白いなって。面白いことはやっていきたいですよね。
一人が「いけるかー!」っていうとみんなが「おーっ!」って
ー 次のライブが10月にあるんですよね。
どこだれ: 私の友達がイベントやってみたいと言ってて、たまたま都合があって仙台の企画ライブに誘われて、出るよって言って。
柚子: 牛タン食べたいしね。
ー みんなでご飯とかいくの?
どこだれ: なんやかんやいくよね。練習前とか帰りとかライブ前とかは行くよね。
サトウ: 大久保のコンテスト優勝した日も行ったしね。
柚子: 行きましたっけ?
どこだれ: ああ、蕎麦食べた、富士そば食べました!勝利の富士そば、カツ丼食べたよね、誰だっけ?
柚子: はい、しかも事後に、勝利した後に!
ー どんな話するんですか、打ち上げは?
サトウ: しょうもない話しかしないよね。それぞれの仕事の話とか大学であった話とか。
どこだれ: 割と仲良いよね私たち。他のバンドはビジネスの話というか、極力バンドの話でしかLINEはやらなかったり。うちら結構変なスタンプ急に送ったり。(笑)
柚子: 牛タン食べたいとか。(笑)
どこだれ: なんかその、2,3日くらいLINEが止まってると(サトウが)「連絡できなくてごめん」て送ってくるんですよ。
サトウ: だって寂しいんだもん〜。
どこだれ: 久しぶりにスタジオ入った後のLINEがやばくて、「オラ二人と会えて話せてすごいよかった」って、すーごい送ってきて、やれやれって感じで(笑)
サトウ: 心が折れそうになってる時に他愛もない話をすると「あー、よかったな僕は」と思う。
どこだれ: かなり扱い雑なんですけど、でも喜んでくれる、M気質なんですよ彼。
ー 誰がよく喋るとかあるんですか?
どこだれ: みんな喋るよね、深夜練習で3時4時になってくるとみんな疲れてきて、一人が「いけるかー!」っていうとみんなが、
サトウ&柚子: 「おー!」って。
どこだれ: それがすごい楽しい。
ー ライブはいつもどんな流れで決まるんですか?誘われたら出るみたいな。
サトウ: 基本的なスタイルとしてはそうですね。逆にCDが出来たらレコ発企画みたいな、自分たち主催でやってみても面白いなと思うんですけど、誰が出てくれるかねえ~。結構僕らジャンル的にどこなんだろうって。『僕はペンギン』を聞いてくれたライブハウスのブッキングマネージャーさんのイベントだと優しい感じの弾き語りの人にも混ぜられるし、『いいヤツどまり』とかだと激しめなロックな人たちとかビジュアル系の人たちにも混ぜられたりするし。(笑)
友達の会話に出てくる感じの、一個人として楽しんでもらえたら嬉しいなって
ー 今後の意気込みはあるんですかね、各々。
どこだれ: ベースのローンを払い終えるまではバンドをやめない。
サトウ: いいね。俺はそうだな、彼女を作って幸せな曲を作る。
どこだれ: 彼女できた瞬間ピンクピンクな曲作られたら困るよね、幸せえへへみたいな。
どこだれ: フェスに出たい、屋外、野外で演奏したいんですよ。いつも出勤する時日が照ってると、横断歩道歩いてる時フェスに出てる気持ちで歩いているんですよ(笑)
柚子: 色々考えた結果、牛タンが食べたいです。
ー まずは仙台ですね(笑)
柚子: そうですね、それから次の目標を考える。
どこだれ: 次は蟹が食べたいから北海道とか。
一同: (笑)
どこだれ: うどんが食べたいから香川とか、明太子だから福岡、パイナップルだから沖縄。
サトウ: 今やっぱりCD作って、どんどん有名になって、やっぱフェスとかに出れたら一番いいですね。そして自分主催のフェスとかやってみたい。
ー おーっ!
どこだれ: 出っ歯フェス。
ー 出っ歯しかでれないんですか。
どこだれ: 絶対シュールになる、間違い探しみたいになる(笑)
サトウ: なんかそういう感じかっこいいって言われるよりは、身近に、親しみやすいアーティストになりたいなって気持ちがすごくあって。だからなんか「最近またサトウくん振られたんだってよ、この曲聞いてみ」みたいな感じで、友達の会話に出てくる感じの、一個人として楽しんでもらえたら嬉しいなって。曲自体が実話なのもまた、何年かしたら20代のサトウとか30代のサトウとかでアルバム出せたら。
どこだれ: さすがに30代のサトウは聞きたくない。
サトウ: 40代のサトウ、「まだ売れてないよーっ!」て(笑)
どこだれ: やだ~!売れたいってよりは、多くの人に知ってもらいたい、オリコンじゃなくて、日常の一部になりたい。バンドマンて気取ってるイメージがあるから。
ー どんなライブをしていきたいんですかね、規模感とか。
柚子: 野音。
ー 限られてますね!
柚子: 野音めっちゃ好きなんですよ。
サトウ: ワンマンで人をたくさん呼ぶというよりかはやっぱ知らない人にきてほしい、いろんなバンド混ざってる方が燃えるというか、楽しいですね。
ー 現状で一旦どこに行ったら満足するんですかね、今後どこを目指していくのか。
どこだれ: 大きな満足というかは、目先の目標を達成してその都度満足して行くみたいな感じがあるね。私たちは。
サトウ: 僕としては、一番はじめにフラれた元カノに、「フラれたから今こうやってバンドできてます」って『おしゃれイズム』みたいなトーク番組で言えたら最高です。振られたらからこそ、今こんなにバンドとして成功してますって(将来的に)言えたら。