Act.2:GET IT LIVE!! 1st グランプリ獲得バンドの魅力とは

2016年10月30日にGET IT ENTERTAINMENT主催のコンテスト形式ライブ『GET IT LIVE!! 1st ~Trick or Rock~』が開催された。

そこでグランプリを獲得したバンド、『Act.2』。
ギターボーカル、ギター、ベース、ドラムというシンプルな編成で、ルックスもよい男性4人バンドだ。
ただ彼らの魅力はルックス以上に、人々を魅了するライブにある。
そんな彼らの魅力に迫るべく、インタビューを実施。
2016年内で活動休止という情報も聞いていたので、その先の展望についても話を聞いた。

 

※写真左から左から井出(Ba.)小山(Gt.)井藤(Vo.&Gt.)塩野谷(Dr.)

 

—まずは『GET IT LIVE!!』グランプリおめでとうございます!グランプリとってみての感想などありますか?
井藤「実は『GET IT LIVE!!』がコンテスト形式ということは当日まで知らなかったんですよ。なのであまりコンテストの結果は意識してなかったので、決まったときはうれしい以前にびっくりしました。実は11月に別のライブコンテスト形式のライブがあってそこを目指しての最終調整的な位置のライブにしていたんですよ。ただ自分たちのしてきたなかでは中では凄くよいパフォーマンスができたライブになりましたね。審査員の方にも結構褒めていただいて、『あぁ、こんなんでも自信もっていいんだ』って思いました(笑)」
井出「僕もグランプリという結果を聞いて『へぇっ!?』ってびっくりしましたね(笑)ライブを通して見て、他のバンドもうまいし、楽しく聞けたので。審査員の方のコメントを見ても過大評価されているように感じてしまいましたね。いつもライブ後にどうだったかという話ライブハウスの方とするんですが、いつもだめだったところが印象に残るんですよ。だから今回はほめ殺しにされて、逆に悪かったところが聞きたいぐらいで(笑)」
一同「(笑)」

—ちなみに賞品のamazonギフト券は何に使われるんですか?
塩野谷「衣装代に使うかもしれません(笑)ライブは基本私服でするんですが、次が活動休止前最後のライブになるので1つなにか企画してみたくて。」
井藤「それ実際何もやらない気がする(笑)」
※実際に活動休止前ラストライブで衣装の企画は行われていませんでした!(笑)

■Act.2結成から現在までの活動
—まずバンドについて、結成の経緯を教えてください。
井藤「自分、井出、小山ともう一人とで今の前身となる別のバンドをやっていたんですよ。高校の卒業ライブがきっかけでそれから1年くらい活動続けてましたが解散してしまって。ただ井出と小山それぞれとまた一緒にやりたいという話をしていて、そこからもう一度集まったのがAct.2の最初の成り立ちですね。」
井出「ただ自分は前身バンドのとき、はじめはサポートのつもりでやっていたんですよ(笑)井藤と小山がバンドをやりたいけどベースがいないということで自分は手伝いのつもりで入ったんですが、そこからずるずるといって…(笑)」
井藤「なんなら次のバンドも入って、賞まで取っちゃてるしね(笑)」

—はじめはドラムなしの3人の状態でライブをしていたんですね。
井藤「はい、はじめはDTMソフトで打ち込みを作ってライブをしていたんですが、あるときやっぱり生のドラムが欲しいという欲求にかられてしましまいまして(笑)そこから知り合いの方何人かにサポートではいってもらっていたんですが、そろそろメンバーとして入ってくれるひとが欲しいよねってなったときに、この子(塩野谷)がじゃーんと(笑)」
塩野谷「(笑)」
井藤「もともと自分と小山とは知り合いで、たまたま自分がカラオケ行ったときりっちゃん(塩野谷)にあったんですよね。そのあと居酒屋行って、話してるときに『やらない?』って。あれ、あってるよね?(笑)
塩野谷「あってる(笑)ただ言われて最初何言ってるかわからなくて(笑)」
一同「(笑)」
井出「自分は知り合いではなかったですし、最初りっちゃんがスタジオに来たときは『どちらさま?』ってなりましたね(笑)自分たちは髪色とか変えるタイプではなかったので、そこにいきなり金髪の人がきてドラム叩いていたので少し怖かったですね(笑)知らず知らずのうちに打ち解けていましたが。」
井藤「多分その2人が今一番仲良しですね(笑)」

 

—加入自体はすんなりと決まったんですか?
井藤「そうですね。りっちゃんは少しブランクがありましたし、もう少し即戦力のドラマーを入れた方がという話もあったんですが、やっぱりメンバーにするには人柄が大事だよなと思っていたのでりっちゃんに入ってもらいました。特にリズム隊の息が合うことが大事だと思っていて、井出とりっちゃんが合うなっていうのはそれぞれの性格からわかっていたので。」

—他の二人も問題なく?
小山「自分も井出と同じで最初は少し怖かったんですよ(笑)高校時代はツンってとがった短髪でがたいのいいやつだったし、久しぶりにあったら金髪になっていたので。ただやっぱりいいやつだなっていうのがわかってたので加入も問題なかったです。『今の自分ならいける』って感じで。」
井藤「『今の自分ならいける』って何(笑)」
一同「(笑)」

—そうして現在の形ができたということですが、当時からAct.2というバンド名で活動していたのですか?由来というかどいう意味があるんでしょうか?
井出「2ってついてるのでもちろんファーストがあるんですが、それが前身のバンドですね。そのときはActではなくもっとダサいバンド名でしたが(笑)」
井藤「今の『Act.2』ですが、これには第2章という意味があります。お世話になっている北浦和のライブハウスの方も『いいじゃんAct.2!おぼえやすいじゃん!それでいいじゃん!』って言ってくれています(笑)」

—(笑)そのライブハウスでライブを重ねてきたんですね。
井藤「はい、北浦和のエアーズですね。月1回、多くて月2回です。」

■Act.2の楽曲作成
—現在オリジナルの楽曲はどれくらいあるんですか?
井藤「今のところ7曲ほどあります。前のバンドで作ったのが3曲ほどあったんですが、曲が増えたのはりっちゃんが入ってからですね。作詞作曲はすべて自分がしています。詞から作り出すことも曲から作り出すこともありますね。編曲は一応ベースもドラムも入ったデモを作ってメンバーに聞いてもらって、それをもとにアレンジしています。ただリードギターに関しては全く弾けないので全て小山に任せていますし、ベースもルート音だけとかなんで、基本はメンバーに『やって』って(笑)」

—メンバーの方はデモを聞いてすぐにアレンジが思い浮かんできますか?
小山「基本的に…なんだろ、パクるよね?(笑)」
井出「パクるね(笑)」
一同「(笑)」
井出「いやでもコピーって役に立つよね。本当に。今までずーっとコピーでやってて、コピーしたいろんな曲から『ここはあれをちょっと変えて、ここはこの曲を参考に…』ってアレンジしてるんで、パクリではないです(笑)」
一同「(笑)」
塩野谷「ドラムに関しては井藤がもともとドラムをやっていたのもあり、ここはこうして欲しいという注文がくるんですよね。そこに気をつけながら作っています。」
井藤「それでスタジオで合わせたときに気になるところがあったら、『ちょっと今のところ変えようか』っていう感じですね。」

—アレンジは一度固まったらずっとそのままなのでしょうか?
井藤「いや、勝手に変えてますね。特にベースが!(笑)『GET IT LIVE!!』でもやった『走り出せ』っていう曲があるんですが、前身バンドからやっている曲でこの曲のベースが一番変わりましたね。はじめはルート弾きだったんですが、一度井出と話をして変えて、最近気づいたらまた変わってて(笑)」
井出「同じだと弾いててつまらなくなっちゃうんですよね(笑)『走り出せ』はベースを始めて半年もたってないころにやった曲だったんで、全然弾けないし一番簡単なルート弾きをしてたんですよ。でもだんだんつまらなくなってきてしまって、アレンジを変えたものを井藤に聞かせたら『いいじゃん!』ってなったので変えて。今はスタジオでやると『ちょっと何今の』ってなるといやなんで、ライブで急に変えたりしてますね(笑)」
井藤「ライブ中だと言えないし、俺も自分のことでいっぱいいっぱいだから聞いてない!(笑)」

 

—曲については自分の想いを反映させたりするんでしょうか?
井藤「それはしますね。やっぱり伝えたいことがあってそれを曲にしています。」

—そのときはAct.2のイメージを意識しますか?それともご自身の気持ちというのを優先させるんでしょうか?
井藤「歌詞に関しては自分の伝えたいことを書いていますね。バンドに関してはとりあえずキャラぶれしないようにはしますね。自分ではかっこいい系の曲を演奏するバンドだと思っているので、いきなり雰囲気の違うものをにはしないです。デモ作ってる段階ではすこし違う雰囲気になってしまうものもあるんですが、メンバーに聞かせるのはかっこいい系のものにしてますね。」
塩野谷「ただ歌詞については、僕らは知らないんですよね。自分たちの曲なのに歌えないんです(笑)井藤が恥ずかしくて教えてくれないんで、ライブ本番『あ、そういうこと歌ってたんだ』って思います(笑)」
井藤「たしかに(笑)自分歌詞みんなに教えてないんですよ。」
小山「あと基本的に歌詞を変えたいみたいで確定させないんですよね。デモにはメロディしか入っていないし、スタジオでは鼻歌だけだったり発声練習で終わったりしますよ。」
井出「ただライブで慌てふためくことがありますね。『あ、ここ歌ってるー』みたいな(笑)」
塩野谷「あー、そうそう。『ここで入るの?』みたいな(笑)」
−本当ですか!?
井藤「いやーそうなんですよ。最近作った歌なんですが直前まで色々決められなくて、デモにはメロディ入れていたんですが本番突然変えてしまったりもして。」
井出「さすがに『こいつ馬鹿じゃね!?』って(笑)だからデモを聞いてもメロディは覚えないようにしてますね(笑)」

—そんなに恥ずかしいんですか(笑)
井藤「そうですね。あと井出が結構色々なことに対してガツガツ意見を言ってくるんですよ。それを聞くと『一生懸命作ったのに批判されるなんて…』と落ち込んでしまうので(笑)」
井出「一生懸命やっているのはわかっているんですけど、それも踏まえた上で客観的にどうかというのをはっきり言った方がいいのかなと思ってるんですよね。他の2人は全然言わないので、バンドよくするためには自分が言わないといけないのかなって。」
井藤「でも最終的に蓋をあけてみると他の2人も乗ってきたりするんですよね。」
塩野谷・小山「あー(笑)」
井出「いいところはもちろんあるんですけど、あとあまり褒めると調子に乗っちゃいそうでいやなんですよね(笑)ただ本人には言わないんですが物販でCDを買っていただくお客さんには『この曲はこういうところがよくて…』とかいいところをちゃんと伝えてます。」
井藤「逆に俺は自信が欲しいけどねー。」
井出「やっぱダメなところは言うけど、多分いいところって自分で気付いてるかなって。」
井藤「いやー、そんなことないよー。自分はネガティブなところもあるんで、もっといいところも言って欲しいです(笑)」

 

—みなさんそれぞれAct.2の曲で特に好きな曲などありますか?
井藤「自分は『Find out』ですね。自分の今の気持ちが特に乗っかっていてやっていて気持ちいいんですよね。メロディにもバックのサウンドにも歌詞にも気持ちを乗せられていて、全てが思い通りにというか、伝えたいものが素直に一点に集中したなという曲です。」
塩野谷「僕も『Find out』が好きで、あとは『ユメ』かな。僕が入ってから作られた最初の曲なので。ドラムのフレーズも初期から変わっていて、今もまだ変え続けています。好きな曲なんですが、もっと好きになれるようにというか、もっと好きになりたくてしょうがない曲なので、未だに追求しています。」
井出「自分も『Find out』が好きで、それと最初のオリジナル曲の『走り出せ』ですね。このバンドで初めてCDにしたものですし愛着があるんですよ。それもあってか演奏していて気持ちいいし、『この曲だけは大丈夫』という絶対の自信を持って演奏できてお客さんに一番に聞いて欲しい曲です。」
小山「2人がうまく大絶賛したあとですし、少し言いづらいですね(笑)色んな曲が好きでなかなか1つには選べないんですが、『ないものねだり』が一番好きです。前身バンドのときからある曲で、そのときいたメンバーとの思い出というのもありますし、『走り出せ』のあとのオリジナル曲2曲目というところで、『あ、2曲目もできちゃった。俺らすげー。』っていう高揚感のようなものもあったんですよ。あと初めてこの曲でリードギターらしいリードができたという達成感もありました。『走り出せ』では井藤にイメージしているものを弾いてもらってそれをアレンジしてみたので、自分の想いが入っていなかったんですよね。なので『ないものねだり』が自分で初めて0からリードを作っていった曲になるのでその分思い入れも強いです。これCDに入っているので是非買って聞いて欲しいですね(笑)」

—ちなみに『Looser』はどうですか?私的に気になった曲なので。
井藤「あれは未完成な曲なんですよ。なので今後まだそれぞれフレーズを持ち寄りながら改良していけたらなと思ってます。」

■バンドとして目指すもの、今後
—今バンドとして目指してるところや目標というのはあるのでしょうか?
塩野谷「僕はもてたいですね。」
一同「笑」
井藤「個人的すぎでしょ(笑)」
—他の皆さんはもてたくないんですか?(笑)
小山「いや、バンド始めた当初は正直もてたいと思ってましたね(笑)一応リードギターだからいいところをみせられるし、『女の子見に来てくれんじゃね?』とか思ってましたよ(笑)」

—バンドの目標についてはありますか?(笑)
井藤「自分が密かに思っているのがあるんですが、活動休止して、復活して、そこから2年以内にZepp Tokyoでワンマンというのが目標ですね。」
井出「まじか!」
小山「あ、俺は新木場コーストだと思ってた。」
塩野谷「いや、俺は代々木コースとだと思う。」
井藤「あれ、場所が合わない…じゃあ、地元でヘブンズロックとかですかね(笑)ただ自分たちの弱いところというのが自信を持って出せるCDがないというところだとも思うので、CDを作って色んなところをまわりたいですね。」
小山「ヘブンズロックは高校の卒業ライブで使ったんですが、もしまたそこでやるとしたらそのときよりも成長したっていうのを見せられるようやりたいですね。だからこそ次にやる北浦和エアーズでライブも一回り大きくなってからやりたいという想いがあります。そのために今しばらく北浦和のエアーズには出演しないで都内で転々とライブを行っているので。」

—それは楽しみですね。ところで活動休止はいつまでになるのでしょうか?
井藤「それははっきりとは決めてないです。ただまた活動再開ってなったらGET IT LIVE!!にも呼んでいただきたいですね。」
—それはこちらもイベントを大きくしないといけないですね(笑)
井出「そうですね、そしたら僕らも近道になるので(笑)」

—最後に今後の意気込みなどありましたらおねがいします!
井藤「まずは活動休止前のライブを成功させることですね!もちろんそこから先にワンマンライブをやりたいとかツアーをやりたいとかアルバム作りたいとかありますが、まずは北浦和エアーズでのライブを成功させたいですね。」

—本日はありがとうございました!
一同「ありがとうございました。」
・・・・・・・・・
今回彼らのインタビューや活動休止前ラストライブから分かったのは、彼らのライブの魅力は彼ら自身の人としての魅力が全面にでた結果生まれたものだということだ。
彼らのライブの一番の魅力は、楽しく前向きな気持ちになれるところにあり、それは音楽を心から楽しみ、前向きな気持ちで音楽に、人生に、人に向き合う彼らだからこそできるライブであった。
これから期間未定の活動休止に入るが、活動休止後は更なる成長をとげ、また私達を魅了するライブを見せてくれるだろう。

 

(取材:GET IT ENTERTAINMENT/文:遠山基樹/撮影:森雅弘)

おすすめ